【社福簿記上級】4会計の区分方法【★★★★★】

社会福祉法人簿記には、社会福祉法人特有のものが多くあります。
例えばその一つとして「区分」があります。

これは問2、3あたりの仕訳作成で出てくる可能性が高い部分で、理屈さえわかれば間違えることがないのですが、聞き慣れないと不安になる部分だと思います。


社会福祉法人簿記には事業区分、拠点区分、サービス区分の3つの区分があります。

ひとつひとつ簡単に説明すると、
事業区分とは??・・・社会福祉法人の事業の大元で社会福祉事業、公益事業、収益事業の3つのことです。
拠点区分とは??・・・社会福祉事業の下の階層。○○の里などの施設のくくりです。
サービス区分とは??・・・拠点区分の下の階層。先ほどの○○の里などの施設で行われている事業をわけたものです。

まとめると・・・
こんなイメージです。
事業区分の中に拠点区分があり、その中にサービス区分があります。

ではそれを元にどんな問題が出るかと言うと、上記で見た区分間通しの取引が出ます。
これはおそらく出題者側では社会福祉法人特有の考え方であるため、必ず押さえている必要があると考えている部分だと思いますので出題率は高いです。

まとめると・・・
こんな感じです。
所属事業区分が別の所へ資金移動などがある場合は事業区分間取引になることを注意してください。

実際の今回出題した問題は

①所轄する市町村の許可を得て、公益事業区分において使用する車両(車輌運搬具、移管時の帳簿価額 500,000 円)を社会福祉事業区分で使用するために、当該車両を社会福祉事業区分へと移管した。この固定資産の移管取引について、公益事業区分(移管元)及び社会福祉事業区分(移管先)それぞれの仕訳を示しなさい。 

②当期に介護事業拠点区分から法人本部拠点区分に 2,500,000 円の資金移動を行い、繰入処理を行った。
   この資金移動について、法人本部拠点区分介護事業拠点区分それぞれで行われる仕訳と、社会福祉事業区分事業活動内訳表を作成する際における内部取引の相殺消去を仕訳の形式で示しなさい。
   なお、法人本部拠点区分は社会福祉事業に属し、当該繰入は厚生労働省等の各種通知の規定に沿った適法な内容の、適切な金額であるものとする。

どちらの問題も事業区分、拠点区分との記載がありますので、解答するときもしっかりとその区分の入った科目を選択してください。

区分間取引はどの区分なのかだけ押さえておけば仕訳はとても単純なものになりますので、確実に得点したい所です。


まとめ
①社会福祉法人には内部取引がある。
②事業区分、拠点区分、サービス区分を覚える。
③仕訳自体はとても簡単

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