【社福簿記上級】11流動資産の売却・評価・徴収不能に係わる会計処理【★★★★★】

ここでは主に「有価証券の売却」に関する話になります。

ちなみに有価証券とは・・・
「国債、地方債、株式、社債、証券投資信託の受益証券などのうち時価の変動により利益を得ることを目的とする有価証券をいう」
というものになります。


【①売却した場合の処理】

まずは売却を行ったときの処理ですが、有価証券売却も固定資産売却同様
①「取得価額」と②「売却した金額」を見ます。


①>②の場合は取得価額より売った金額が少ないため「売却損」

①<②の場合は取得価額より売った金額が多いため「売却益」
という形になります。
差額分を売ったときの方が得した場合は売却益、損している場合は売却損として処理します。


【②決算時の処理】

もう一つ重要な点として、満期目的保有以外の有価証券について市場価格のあるものについては、時価評価が必要になります。

これは、有価証券の価値が期中に上下したものを決算時の数値に合わせるという処理であり、差額はそれぞれ有価証券評価益と有価証券評価損を使います。


①「取得価額」と②「期末の評価額」を見ます


①>②の場合は取得価額より評価額が少ないため「評価損」

①<②の場合は取得価額より評価額が多いため「評価益」
という形になります。


【③徴収不能額について】

もう一つの項目は徴収不能額についてです。
そもそも徴収不能額とは何??という方もいるかもしれませんが、

例えば、当月に利用者さんにサービス提供を行い、入金は翌月になる・・・という時に、翌月になっても入金をしてもらえず回収不能になってしまったものというイメージです。

そのままにしておくと、ずっと未収入金が残ってしまいます。その未収入金を処理するのが徴収不能額です。


また、この徴収不能額をあらかじめどれくらい発生するか予測を立てて、予測した金額を積立てる徴収不能引当金があります。

徴収不能引当金も出題される可能性は高く、しかも簡単な部分なので必ず覚えた方が良いと思います。

徴収不能引当金の出題方法は

①事業未収金×○%で当期の徴収不能引当金額を出す。
②前年の徴収不能引当金額と①の差額を調整する。

というものになりますので、やり方さえ覚えておけば必ず点が取れる部分になります。

引当金関係については13引当金の会計処理で詳しく説明したいと思います。

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